利用者・家族アンケートの意義|日常会話では聞こえない「本音」を聴く

利用者・家族アンケートの意義|日常会話では聞こえない「本音」を聴く

2026年09月19日(土)10:31 AM

「利用者やご家族は、本当のところ、私たちのサービスをどう感じているのだろう」——日々ていねいに支援していても、その声が「直接」届く機会は、意外と限られています。利用者・家族アンケートは、その「見えにくい声」を聴くための仕組みです。本記事では、なぜ利用者・家族の声を聴くことに意味があるのか、その意義を整理します。

「聴く」ことは、福祉サービスの土台です

福祉サービスは、いま「利用者が自らの意思で選び、契約する」時代にあります。だからこそ、サービスを提供する側には、「利用者の立場に立って、良質なサービスを提供するよう努める」ことが求められています(社会福祉法第78条の趣旨)。その「立場に立つ」ための出発点が、利用者・ご家族の声を「聴く」ことです。

実際、第三者評価においても、評価機関は必ず「利用者調査(アンケート等)」を行います。職員の自己評価だけでなく、利用者・ご家族の声を「評価の柱」に据えているのは、サービスの質は「受け手」にしか分からない部分があるからです。

なぜ「直接聞く」だけでは足りないのか

「日頃から利用者やご家族と話しているので、声は聞けている」——そう感じる方も多いと思います。もちろん、日々のやりとりは大切です。しかし、そこには「聞こえにくい声」が残ります。

「お世話になっているから」と、言いにくい … 利用者・家族は、面と向かっては不満を伝えづらいものです。

担当者によって「届く声」が偏る … 話しやすい職員には言えても、全体には伝わらないことがあります。

「良い点」も埋もれがち … 不満だけでなく、感謝や「続けてほしいこと」も、意外と言葉にされません。

アンケートという「あらたまった形」で、しかも匿名で聴くことで、日常会話では表に出てこない本音が集まります。それは、施設にとって「宝」になる情報です。

利用者・家族アンケートで得られる4つのもの

1

サービスの「受け止められ方」が分かる

提供している側の「つもり」と、受け取る側の「実感」のズレが見えます。そのズレこそ、改善のヒントです。

2

施設の「強み」を再確認できる

「ここが良い」という声は、職員の自信になり、さらに「選ばれる理由」としても発信できます。

3

「聴いてもらえた」という信頼が生まれる

アンケートを実施すること自体が、「利用者・家族を大切にしている」という姿勢を伝えます。信頼関係の土台になります。

4

改善の「根拠」が手元に残る

「利用者の声を踏まえて改善した」と示せる資料は、運営の透明性や、第三者評価・運営指導の場面でも役立ちます。

「外部機関」が聴くと、さらに本音が集まります

利用者・家族アンケートは、施設内部でも実施できます。ただ、「本音を集める」という点では、外部機関が関わることに利点があります。

施設が直接配って回収する形では、利用者・家族は「誰が書いたか分かってしまうのでは」と気にして、率直な回答を控えがちです。回収・集計を外部機関が担うことで「匿名性」が保たれ、内部では言いにくかった声まで届くようになります。また、集まった声を「単に数える」だけでなく、背景を読み解いた考察レポートにまとめることで、次の一手が見えてきます。

私たちは、点数をつける「判定者」ではなく、施設の成長に寄り添う「伴走者」でありたいと考えています。利用者・ご家族の声を「見える化」し、施設の強みと課題を、客観的な視点から一緒に整理します。

まとめ

利用者・家族アンケートは、単なる「満足度調査」ではありません。「利用者の立場に立つ」という福祉サービスの原点を、具体的な形にする取り組みです。日常会話では聞こえにくい声を「聴く」ことで、サービスの受け止められ方が見え、施設の強みが再確認でき、そして「聴いてもらえた」という信頼が育まれます。

「利用者・家族の声を、もっと運営に活かしたい」「まず何ができるか相談したい」——そんな段階のお問い合わせも歓迎します。私たちは、長崎県内の施設・事業所の皆さまに向けて、長崎県認証の第三者評価機関として、利用者・家族アンケートのご相談もお受けしています。

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※ 本記事の内容は、一般的な考え方をまとめたものです。制度上の位置づけや取扱いの詳細は、サービス種別や自治体によって異なります。所管の指定権者・都道府県等が示す最新の情報をご確認ください。


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